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Christian Mueller:「CSCは人を熱狂させる」

彼はCSCに所属したが、誰もそれを気に留めなかった。しかし、Christian Muellerはプロ一年目にして早くもタイムトライアルの分野で非凡な才能を持っていることを示した。彼がこのまま目立たない存在のままでいるとはとても思えない。

RADSPORTNEWS.COM(以下R.):君がCSCに行ったことほとんど気づかれなかったよね。どういう経緯でそうなったの?
Mueller(以下M.):まったく普通のやり方で志願したんだ、もっと適切に言い換えればビャルヌ・リースに直接頼んだんだ。数週間後、僕はCSCに「見習い」としての籍を得た、まったく古典的な方法だよね。
R.:多くの選手がCSCに志願してくると思うんだけど、どうして君はすぐに採用されたんだろうか?
M.:リース監督は僕が何年もずっと努力してきたのを分かったんだと思う。一年に一、二度突然思いがけない勝利を挙げることがあったんだ、もちろんそのために絶えず練習を続けていたけれど。それがリース監督の気に入ったんじゃないかと思う。
R.:他のチームに行く可能性もあったの?
M.:至る所に応募していたさ。イタリア、フランス、それにドイツ、でも全部駄目だった。
R.:今年プロとして2勝したのは悪い滑り出しじゃないよね。それで君自身も自分の資質を確信するにいたったのでは?
M.:僕はレースに向かうときにはもちろん強いモチベーションを持っているけど、それはチームのおかげでもある。いったいどこのチームがCSCほど攻撃的な走りをするだろうか?熱狂させ自信が強力に高まるんだ。年長の選手は力を分け与えてくれる、そういうのって単純にすばらしいことだよね。
R.:春にはへそ曲がりGerdemann*1CSCに加わりましたね、それについてはどうでした?
M.:それはもうおもしろいことだったよね、彼がひとつのチームに落ち着くことができるよう、僕も本当にずっと願っていたから。Linusがリース監督の下で活動を始めたこと時は、あごが外れるほど驚いた人も何人かいたんだよ。僕はCSCに加入できただけで十分満足していたけれど、今はLinusと一緒にいられて完璧だね。たくさんの批評家がある言葉をのどにつかえさせていたんだよね。僕たち二人ともまったく「能力のない」自転車選手だって、それが今は成功して、そしてあろうことか一年目に何勝かしているんだからさ。
R.:あの厳しいことで名高いCSC式トレーニング合宿はもう体験した?
M.:もちろん、あれはもう本当に厳しい!皆、報道で知っているとは思うけど。このトレーニングの本当につらいところは永遠と思えるような距離の荒野を進んでいくことなんだ。ものすごく寒かったし、ほとんど補給もせず、さらに不眠が追い討ちをかけたね。実際には監督がやっていたことなんだけど、それがすぐに彼への信頼を作り出したんだ。
R.:リース監督は君にとってどんな存在?
M.:彼は僕にとって偉大な模範であり、僕に自信を植え付けてくれた。リースは圧倒的な責任感を持っている人間だ。彼は問題を放置しない、それもまったく偶然に任せたりはしない、かなりの管理型人間といっていいだろうね、だからって彼が全体主義的だってわけじゃないよ。リースはそれぞれの選手の意見によく耳を傾けるし、僕ら選手たちの意見も集中して聞いている。でも、こうと決めたら、その後はまったく議論の余地はない。リースは精神的にものすごく強いよ。
R.:君はトラックからロードに転向したよね、それはどうして?
M.:単純にトラック競技にもう見通しが持てなくなったんだ、もともとロードもトラックも得意だったんだ。本当にまったくシンプルな決断だったよ。
R.:君から見て六人の「若き挑戦者たち」のうちで誰が一番大きなポテンシャルを持ってると思う?
M.:まだそれは言えないと思う。僕らは全員、素質ある自転車選手で、その分野でまったく駄目っていう人は一人もいない。僕らはみんなとても野心的で、もうすでに能力があるということは示している。でも僕はそういう予想をするのはまだ早すぎると思うんだ。僕ら六人はさらに何か成果を上げるにはまだ長い時間がかかるよ。
R.:我々は来年Christian Muellerからどんなことを期待できるでしょうか?
M.:いくつかのレースで勝利を挙げたいね。たとえば小さめのステージレースとか、それからタイムトライアルでもいい成績をとりたい。

*1:Querkopf「へそ曲がり」 昨秋、GerdemanはドイツナショナルチームのWeibel監督にへそ曲がりでチームでの活動に向いていないと指弾された。